きらめく星と沈黙の月
旧校舎屋上
「私からすりゃ、1度なりとも2度も桜を信じなかった星矢を守ろうとする精神が分かんないわ」
駅前の広場で陽菜がプリプリ怒り出してしまった。
陽菜は私と逆方向に用があるらしいから、一緒に帰れるのもここまで。
でも結局、広場で一時間以上話し込んでいる。
「幼なじみより得体の知れない女を平気で選ぶような男なんだよ?思い出しただけで腹が立つんだけど」
中学の時も陽菜は碧に怒っていた。
陽菜が怒るのはもっともだし、気持ちはすごくわかる。
でも。
「碧を守ることは、チームを守ることに繋がるの。碧が調子を崩したら、藤北は甲子園に行けないかもしれないんだよ?」
エースである碧が、定期戦のように崩れてしまったら?
そうなったら甲子園は遠退いていく。
「星矢はそんなに脆くないと思う。あの真相を知ったって、そんなにダメージは受けないんじゃないの?」
「ううん。碧はさ、あぁ見えてすごく繊細なんだよ。表に出さなくても、傷つきやすいし、自分を追い込みがちなんだよ…。“他人に優しく自分に厳しく”の典型なの、碧は」
駅前の広場で陽菜がプリプリ怒り出してしまった。
陽菜は私と逆方向に用があるらしいから、一緒に帰れるのもここまで。
でも結局、広場で一時間以上話し込んでいる。
「幼なじみより得体の知れない女を平気で選ぶような男なんだよ?思い出しただけで腹が立つんだけど」
中学の時も陽菜は碧に怒っていた。
陽菜が怒るのはもっともだし、気持ちはすごくわかる。
でも。
「碧を守ることは、チームを守ることに繋がるの。碧が調子を崩したら、藤北は甲子園に行けないかもしれないんだよ?」
エースである碧が、定期戦のように崩れてしまったら?
そうなったら甲子園は遠退いていく。
「星矢はそんなに脆くないと思う。あの真相を知ったって、そんなにダメージは受けないんじゃないの?」
「ううん。碧はさ、あぁ見えてすごく繊細なんだよ。表に出さなくても、傷つきやすいし、自分を追い込みがちなんだよ…。“他人に優しく自分に厳しく”の典型なの、碧は」