きらめく星と沈黙の月
夏
「碧!」
家の前で、ジャーンっと突き出しのは、野球ボールを模したお守り。
縫い目は均等じゃないし、赤い刺繍もいびつだけど、正座して、丹精込めて作ったんだ。
「マジで作ってくれたんだ。忘れてんのかと思った」
「へへっ。ごめんごめん。ホントは昨日のうちに渡したかったんだけど、間に合わなくて」
結局、試合当日の朝になっちゃった。
「超嬉しい。今日は快勝だわ」
生き生きとした表情でお守りを受け取り、さっそくバッグにつけてくれた。
陽菜のと並ぶと、不格好さが増す。
でも、そんなのどうでもいいくらい、すごく誇らしかった。
「じゃあ、行ってくる」
「うん、行ってらっしゃい!」
頑張ってねとは言わない。
碧は頑張ってるから。
だから、ただ祈るだけ。
怪我をしませんように。
ベストを尽くせますようにって。
家の前で、ジャーンっと突き出しのは、野球ボールを模したお守り。
縫い目は均等じゃないし、赤い刺繍もいびつだけど、正座して、丹精込めて作ったんだ。
「マジで作ってくれたんだ。忘れてんのかと思った」
「へへっ。ごめんごめん。ホントは昨日のうちに渡したかったんだけど、間に合わなくて」
結局、試合当日の朝になっちゃった。
「超嬉しい。今日は快勝だわ」
生き生きとした表情でお守りを受け取り、さっそくバッグにつけてくれた。
陽菜のと並ぶと、不格好さが増す。
でも、そんなのどうでもいいくらい、すごく誇らしかった。
「じゃあ、行ってくる」
「うん、行ってらっしゃい!」
頑張ってねとは言わない。
碧は頑張ってるから。
だから、ただ祈るだけ。
怪我をしませんように。
ベストを尽くせますようにって。