きらめく星と沈黙の月
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「ほら、ちゃんとお風呂に入って、温まらないと!」
今すぐベッドに直行したがっている碧を脱衣場にひき止める。
濡れた体を放置して寝るなんて絶対にだめ。
「だんだん優子さんに似てきたな」
「バカなこと言ってないでさっさと服脱いで」
「俺のヌードに興味あんの?」
無気力感は拭えないけど、落ち着きは取り戻したみたいだ。
いつもの調子を取り戻しつつある。
「ないに決まってんでしょっ。じゃあ私もお風呂入ってすぐ戻ってくるから。じゃあね!」
遠慮なくシャツを脱ぎ始め、目のやり場に困る。
慌てて退散したけど、心臓がとんでもなくうるさい。
綺麗に6つに分かれた腹筋と、筋肉質な腕が頭から離れない。
……これじゃまるで変態だ。
「碧のバーカ!!」
私は女として見られていないってことか。
きっと私が、心美や理彩なら退室するまで待っただろう。
そう思うと妙に悲しかった。