きらめく星と沈黙の月
小学校の門の前で雨に打たれる碧は、本当に消えてしまいそうで怖かった。


あんなに小さな碧を初めて見て、ここまで追いつめられていたんだと思い知った。


碧を追いつめたのは誰でもなく碧。


もう…自分を追いつめすぎないでほしい。


「そう言ってくれるのは嬉しいけど、俺に責任があるのは事実なんだ。そもそも、俺が体調を崩さなかったらこんなことにはならなかった」


碧は優しい目をしながらも、強い口調で言い切った。


「それに、最後の打席…俺は顧問の制止を振り切って打席に立った。俺のせいで負けたんだよ」


……でも…。


碧だけのせいじゃないのに…。


「でも、ありがとな。そう言ってくれる人がいるだけで、気が楽になる」


「…うん……」


昔からの性格だから仕方ないのかもしれないけど、自分ばかりを責める癖は直してほしいよ…。
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