きらめく星と沈黙の月

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─ピーンポーン…


─ピーンポーン…


2度インターホンを鳴らしたところで、玄関の扉が重々しく開いた。


「…なんだよ」


中から苦々しい顔をした碧が出てくる。


「ごめん!!!」


勢いよく頭を下げ、じっと碧の反応を伺う。


目の前に碧の足が見える。


表情は分からない。


怒ってるのか、許してくれたのか、無表情なのか…。


反応を見たいけど、顔を上げるのが怖かった。


「陽菜から全部聞いた。ホントにホントにごめんなさい!!」


碧の健気な思いを無下にしてしまった。


心無い言葉を吐いてしまった。


碧は何も悪くないのに、私の思い込みで傷つけてしまった。


「ごめん…碧…っ」


ホントに自分が情けない。


情けなさすぎて嫌になる。
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