きらめく星と沈黙の月
「気にしなくていいよ。ミスは誰にでもあるからさ?」


私がミスしたとき、碧はいつもこう言ってくれた。


その言葉がすごく救いだった。


「それより、なんで西高に申し込んだの?」


西高が不良校なのは有名な話。


なんでそんなことになっちゃったんだろう。


「別の高校に申し込んだつもりだったんです…。どのみちブッキングなのでミスに変わりはないんですけどね…」


「そっかぁ…。まぁ、私たちでなんとか西高に納得してもらおう?絶対なんとかなるから」


西高生だって同じ高校生。


話して謝れば分かってもらえるはずだ。


そう思って校門に駆けつけたけど、甘かった。


野球部員じゃない西高生もたくさんいて、校門にはヤンキーが30人近く溜まっている。


スキンヘッドの人がいたり、金髪の人がいたり…。


全員私たちを見るなり、鋭く睨み付けてくる。


金属バッドを担いだリーダー格の男が一歩前に出て私をジロジロ眺める。
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