きらめく星と沈黙の月
「だってさぁー?俺らは、海南から声かけられたから、わざわざ来てやったんだぜ?試合させてくんないんなら、女の子の一人や二人味見してもよくね?」


味見…っ?


「それにキミ、可愛いし?」


「…やだ……」


男が私の頬を掴み、顔を近づけてくる。


「そりゃ嫌だよね。わかった。じゃあー、グラウンドまで案内してもらえる?手っ取り早く海南と藤北のエース潰しちゃうからさ」


男は私から離れ、今度は海南のマネに絡みに行く。


心臓がバクバクして、手足が震える。


こんな風に絡まれることが初めてで、とにかく怖かった。


でも、こいつらをグラウンドに行かせるわけにはいかない。


碧のことは私が守らなきゃ。


「碧に手は出させない…!!絶対に─っ」
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