きらめく星と沈黙の月
私は碧を守りたい。


気持ち悪い正義感でも何でもいい。


ただ純粋に、脆い碧を守りたいだけなんだ。


碧の野球への、甲子園への、情熱は本物だ。


夢を叶えてほしい。


この最高で最強なチームで、夢を掴んで、笑ってほしい。


夏の雪辱を果たしてほしいんだ。


「甲子園は碧の夢なの。お願いだから邪魔しないで」


一瞬の沈黙。


そして鈴宮さんはキャハハハハと高笑いを始めた。


「本気で甲子園目指してるんだ?ウケる!甲子園が夢だなんて馬鹿馬鹿しすぎて笑えるんだけど!藤北じゃ絶対無理ですよ」


「アンタねぇ…っ」


許せない。


碧の夢をバカにするなんて許さない。


「碧はずっと本気よ!!私も、部員も、先生も、皆本気で甲子園を目指してる!それをバカにするなんて絶対に許さない!」
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