きらめく星と沈黙の月
「碧せーんぱーいっ」


昼休み、満面の笑みの鈴宮さんが教室に飛び込んできた。


「碧くんならいないよ」


「えっ、残念……。どこにいるか知りませんか?」


シュン…と肩を落として残念がる鈴宮さんは、端から見たら可愛いんだろう。


あんな嘘っぽい演技に引っ掛かるなんてバカみたい。


「食堂じゃない?それより楓子ちゃんってやっぱり碧くんと付き合ってるの?」


鈴宮さんは、碧ファンの中でも有名な存在らし。


鈴宮さんが碧の彼女なら諦めるっていう人が多数いると聞いた。


ぬかりなく外堀を埋めるやり口も瑠璃そっくりだ。


全校生徒を味方につけ、ターゲットを孤立させる汚いやり方。


「もぉ、付き合ってるに決まってるじゃないですかぁ。そろそろ3ヶ月記念です」
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