きらめく星と沈黙の月
そう決意して松平くんに会いに行ったが、そこにいたのは随分変わった姿の松平くんだった。
黒だった髪が茶髪になり、ピアスも開いている。
「松平…」
もう野球をするつもりはないのか、ゴミ袋の中にグローブが捨てられている。
変わり果てた部員の姿に、陽菜も動揺を隠せずにいた。
「単刀直入に聞くね。本当に鈴宮さんを襲ったの?それとも口裏を合わせてるだけ?」
松平くんは質問に答えず、家の中に私たちを招き入れる仕草を見せる。
中に入ろうとした私を陽菜が引き止めた。
「中には入らない。ここで答えなさい」
怒りを含んだ目。
その陽菜の目を冷たく眺める松平くん。
二人の間に静かに火花が散る。