きらめく星と沈黙の月
「…星矢…、まだ本当に桜が隠蔽したとは限─」


「でも証拠がある。逆に聞くけど、証拠じゃないとしたら、この音声は何?」


「はっ?あんた、桜のこと疑ってんの?最低」


「疑うもなにも、信じようがねぇじゃん」


鈴宮の気持ちを考えると、隠蔽なんて卑劣な行為を許すべきじゃない。


隠蔽を強要した側を擁護するなんて、鈴宮の傷口に塩を塗るようなもの。


さすがにそんなことはできない。


「少しは鈴宮の気持ちも考えろよ」


桜子と藍沢が鈴宮を毛嫌いしているのは知ってる。


だからって被害者を軽視していい理由にはならない。


「なんで桜子のことを信じないの?幼なじみでしょ?」


「…証拠がなければ信じてた」


桜子が俺の夢を応援してくれてるのは痛いくらい分かってる。


その想いが強くなりすぎた結果、隠蔽に走ってしまってもおかしくはない。
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