きらめく星と沈黙の月
「…陽菜ちゃん。陽菜ちゃんには悪いけど、こんな証拠があるんやで?強要してないって信じるには無理あるんちゃうかな」


大雅の冷静な言葉に、心外だという表情を見せ、藍沢はその場を去った。



「……甲子園、どうなるんやろな」


「…ホントは分かってんだろ。聞くなよ」


去年の夏、悔しくて悔しくてたまらなかった。


その悔しさを胸に刻み、キツイ練習を頑張り続けた。


こんな練習じゃ足りない、もっとやらないといけない、って思ったり。


“次こそは”という期待が重く感じたり。


体力も精神も疲れ果て、それでも頑張った。


その結果、掴み取った地方大会ベスト4。


そして、甲子園の出場権。


「…こんなクソみたいな不祥事で…っ」
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