きらめく星と沈黙の月
「…あっそ」


言いたいことを色々堪えて短く返事をすると、栗は呆れたようにため息をついた。


「…ごめんなさい……」


またかよ。


また謝罪。


「もういいっつってんだろ」


謝られたって何も変わらない。


何したって状況は元に戻らない。


─グッ


「あんたねぇ…っ」


藍沢が俺の両腕を強く掴んだ。


突然のことに頭がついていかない。


「陽菜…っ!ダメだよ、陽菜っ!」


藍沢の目が潤んでいる。


なんで藍沢が泣いてんの?


意味がわからない。


女子の馴れ合いは理解できない。
< 536 / 586 >

この作品をシェア

pagetop