きらめく星と沈黙の月
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─翌日
「星矢!」
教室に入ると、真っ先に藍沢が駆け寄ってきた。
チラッと視界に入った桜子の顔は、泣き腫らしていて目が真っ赤。
「陽菜…、お願いだからやめよう…?」
声を震わせながら、桜子が藍沢の腕を引っ張る。
「ごめん桜。もう我慢できない」
藍沢は桜子の手を振り払って、俺をキッと睨んできた。
「なんだよ」
「“なんだよ”じゃないわよ!!あんた、どんだけ桜を傷つけたら気が済むわけ!?」
は…?
「桜がどんな思いで……っ」
不自然に言葉を切った藍沢に向かって、桜子は首を振り続けた。
そして、大粒の涙を浮かべたまま教室を飛び出してしまった。