きらめく星と沈黙の月
「碧…私ね…?」


碧のことが好きだよ。


幼なじみとしてじゃなくて、一人の男性として、好きだよ。


「……やっぱりなんでもない」


碧が野球を辞めるまでは言えない。


最後の隠し事は、この恋心かな…。


「桜子」


言いかけたことを見透かしているかのようにジッと見つめられ、心臓がバクバク暴れる。


「なに…?」


視線に耐えきれず、くるっと反対側を向いて誤魔化す。


すると碧は私の隣に並び、グラウンドに目をやった。


「俺、また頑張るよ。頑張って、今度こそ桜子を甲子園に連れていく」


「碧……」


碧の横顔は、今までで1番綺麗だった。


凛々しくて、輝きを宿している。


この顔、この瞳、この碧が好きだ。
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