きらめく星と沈黙の月
「はーい、席について。出席取るわよ」


担任が入って来ると、碧に群がっていた女子が散らばり、碧が戻ってきた。


碧は私の隣の席だ。


「なぁ桜子。定期戦見に来るだろ?」


「さぁ?どうせ女子がいっぱい来るから混むでしょ。私、人混み嫌いなんだよね」


「なんだよ。なんで機嫌悪ぃの?」


…ちょっとイライラするだけ。


もう5月も半ばだし、低気圧が近づいてきて体調が悪いだけ。


人一倍低気圧に弱いから、梅雨時はほぼ毎日イライラすることになる。


「頭痛薬、飲む?そろそろ梅雨だから買っといたんだけど」


「相変わらず誰にでも優しいね、碧は」


「はぁ?」


さっき女子と楽しそうに話していた碧の顔がちらつく。


ベタベタ触られても避けようとせず、ニコニコしちゃって。
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