周王 龍巳を怒らせるな
「あ、長月さん。
ちょっといい?」
「あ、一式さん」
空いた会議室に呼ばれた。
「今日こそは一緒に食事どう?」
「だから、彼がいるので無理です!
言ったじゃないですか?
彼を怒らせると恐ろしいって……!」
一式は電話の件で、龍巳に消されそうになったが穂華がなんとか止めていた。
一式にはかなりお世話になっていて、希里と仲良くなるまで一式しか仲良い社員がいなかったのだ。
だから今回だけ、目を瞑ってもらうようにお願いしたのだ。
「昼食だけでもダメ?」
壁に追い込まれる、穂華。
ここで漸く“あ、まずい”と気づいた。
「無理です…お昼は彼と食事する予定なので……」
とにかくこの部屋から出ないといけないと、一式を見上げて答える。
「じゃあ、会わせてよ?
一回会ってみたいな。長月さんの彼氏。
あの“周王 龍巳”だろ?」
「無理です…」
「やっぱ…可愛いね……」
「え?」
「長月さんって秘かに人気者なの、知ってた?」
「は?」
「一見地味だけど、実は癒し系だってさ!
まぁ…俺は入社してすぐそう思ったから、ずっと気にかけてたんだけどね」
「え……」
「ずーっとあったよ、下心」
そう言って一式は穂華の顎を掴み、顔を近づけてきた。
「や…!」
咄嗟に顔を背け、一式を押し返す穂華。
「ねぇ…ほんとは長月さんだって、俺のこと満更でもなかっただろ?」
「違います!やめてください!」
そして両手を壁に押さえつけられた。
「これでも、俺…モテる方だよ?
だって、高美先輩が君のこと目の敵にしてたの俺のせいだし……」
「え?」
ちょっといい?」
「あ、一式さん」
空いた会議室に呼ばれた。
「今日こそは一緒に食事どう?」
「だから、彼がいるので無理です!
言ったじゃないですか?
彼を怒らせると恐ろしいって……!」
一式は電話の件で、龍巳に消されそうになったが穂華がなんとか止めていた。
一式にはかなりお世話になっていて、希里と仲良くなるまで一式しか仲良い社員がいなかったのだ。
だから今回だけ、目を瞑ってもらうようにお願いしたのだ。
「昼食だけでもダメ?」
壁に追い込まれる、穂華。
ここで漸く“あ、まずい”と気づいた。
「無理です…お昼は彼と食事する予定なので……」
とにかくこの部屋から出ないといけないと、一式を見上げて答える。
「じゃあ、会わせてよ?
一回会ってみたいな。長月さんの彼氏。
あの“周王 龍巳”だろ?」
「無理です…」
「やっぱ…可愛いね……」
「え?」
「長月さんって秘かに人気者なの、知ってた?」
「は?」
「一見地味だけど、実は癒し系だってさ!
まぁ…俺は入社してすぐそう思ったから、ずっと気にかけてたんだけどね」
「え……」
「ずーっとあったよ、下心」
そう言って一式は穂華の顎を掴み、顔を近づけてきた。
「や…!」
咄嗟に顔を背け、一式を押し返す穂華。
「ねぇ…ほんとは長月さんだって、俺のこと満更でもなかっただろ?」
「違います!やめてください!」
そして両手を壁に押さえつけられた。
「これでも、俺…モテる方だよ?
だって、高美先輩が君のこと目の敵にしてたの俺のせいだし……」
「え?」