周王 龍巳を怒らせるな
「どうしようもないですよ」
「え?」
「誰も、キングを止めることはできません。
穂華さん、キングを止めたければあなたがキングの言い付けを守り続けることしかありません。
キングは恐ろしい方です。
ある意味、人間じゃない。
だから、誰もキングには逆らわない。
穂華さん……………キングにはある噂があるのを、ご存知ですか?」
「え?いえ……」
「“周王 龍巳を怒らせるな”って噂があるんですよ。
それは、噂じゃなくて本当のことです」
「岸元さん……」
穂華はこれ以上、何も言えなかった。
何も言えなくなる程、岸元が苦しそうだったから。
きっとここで、無理やりマンションを出て行ったら、穂華だけでなく、岸元も殺されるだろう。
「わかりました。ここで、たっちゃんが帰ってくるの待ってます」
「よろしくお願いします」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ここは、どこだ!?」
その頃龍巳は、厘と共に一式を廃墟に連れてきていた。
一式は地面に座らされ、龍巳と厘は煙草を咥え見下ろしている。
「君が一式くんか~」
龍巳がしゃがんで、マジマジと見つめる。
「てか、ほんとだったんだな。
長月さんの彼氏があの“周王 龍巳”だったって!」
「君、一度許されて生きてこれたのに、穂ちゃんを傷つけたからもう消えてね。
しかも、キスマークって……!」
「それは、ちょっとした悪戯みたいなもんだよ!」
「はぁ?悪戯?
僕の穂ちゃんを傷つけることが、悪戯?」
徐々に龍巳の雰囲気が重苦しく、染まっていく。
「あ…スイッチが…入る……」
厘が呟いた。
「え?」
「誰も、キングを止めることはできません。
穂華さん、キングを止めたければあなたがキングの言い付けを守り続けることしかありません。
キングは恐ろしい方です。
ある意味、人間じゃない。
だから、誰もキングには逆らわない。
穂華さん……………キングにはある噂があるのを、ご存知ですか?」
「え?いえ……」
「“周王 龍巳を怒らせるな”って噂があるんですよ。
それは、噂じゃなくて本当のことです」
「岸元さん……」
穂華はこれ以上、何も言えなかった。
何も言えなくなる程、岸元が苦しそうだったから。
きっとここで、無理やりマンションを出て行ったら、穂華だけでなく、岸元も殺されるだろう。
「わかりました。ここで、たっちゃんが帰ってくるの待ってます」
「よろしくお願いします」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ここは、どこだ!?」
その頃龍巳は、厘と共に一式を廃墟に連れてきていた。
一式は地面に座らされ、龍巳と厘は煙草を咥え見下ろしている。
「君が一式くんか~」
龍巳がしゃがんで、マジマジと見つめる。
「てか、ほんとだったんだな。
長月さんの彼氏があの“周王 龍巳”だったって!」
「君、一度許されて生きてこれたのに、穂ちゃんを傷つけたからもう消えてね。
しかも、キスマークって……!」
「それは、ちょっとした悪戯みたいなもんだよ!」
「はぁ?悪戯?
僕の穂ちゃんを傷つけることが、悪戯?」
徐々に龍巳の雰囲気が重苦しく、染まっていく。
「あ…スイッチが…入る……」
厘が呟いた。