周王 龍巳を怒らせるな
「え///?いや、な、何もないよ?」
「ん?
顔、赤いよ?」
「そうかな……?
ほ、ほら!たっちゃんが色っぽいから、ドキッてしただけだよ!」
自分の手で、顔を扇ぐ穂華。

「穂ちゃん…」
「ん?」
「キス…また、させて?」
龍巳の綺麗な顔が近づき、口元で囁かれた。

「え……もう…それは……」
今、こんな状態でキスされたら身体が……
穂華は、龍巳を押し返した。

「ごめん…そんな可愛く拒否されても止まらない……
それに、嫌じゃないよね…?」
「ンンン……」
あ…ほんとにヤバい……身体がほてってきた…

抱かれたい………

穂華は、欲情していた。
身体が昂り、ウズウズしている。
でも、言えるわけない……
そんな恥ずかしいこと……

口唇から伝わる、龍巳の熱情に酔ったように翻弄されていた。

「………穂ちゃん…」
「はぁはぁ……」
「煽ってる?」
「え……」
「そんな熱っぽい顔で見つめられたら、理性壊れるよ…?」
「たっちゃん…」
「ん?」
「私……おかしい…」
「ん?何?」
「か、身体が…熱くて……」
「フフ…ごめん……ほんとは気づいてたよ?」
「え?」
「抱いていい?」
「え……」
「穂ちゃんの身体が疼いてるの、さっきから気づいてたんだ……ちょっと、意地悪しちゃった…!」
「あの、私……いつもはこんな……」

「うん、わかってる。
穂ちゃんは、純粋な綺麗な女性だよ?
ごめんね…僕がその気にさせちゃったから……
ベット行こ?
大丈夫…穂ちゃんのこと、大切にするよ」
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