これがリアルな恋愛事情〜好きの形はひとつじゃない〜



心ここに在らずという言葉がぴったりな私は、誰に相談できるわけでもなく数日がすぎた。



まだ彼女にはあっていない。クラスも違うし、うちのクラスに会いに来ることもなかった。どうやら光輝の方から行ってるみたい。




休み時間になると教室を出ていく時があると、全て彼女に会いに行ってるんじゃないかと思うと、やっぱり取られた気になってしまう。



かと言って、光輝の私に対する態度や会話が減ったわけでもなく普通だ。変わったのは私で、何も無いように振舞ってはいるものの、隠せば隠すほど自分の心を痛めつける。


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ある日の放課後。私は1人で図書室に向かった。



そう、二学期最初の中間テストだ。今までは3人でしていた勉強も今はひとり。



本当は一緒にやろって声かけることができなくて1人なんだけど、どっちにしても光輝誘っても多分彼女と勉強するだろうし、光輝いなかったら岸くんだって私と勉強する理由もない。



別にさみしくなんてないし。



そう自分に言い聞かせた。



「佐山さん。最近変じゃない?」



図書室について席に着いた。教科書とノートを準備していると声をかけられた。



「岸くん。なんで?」



そこには岸くんがいて、私を見下ろしていた。


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