これがリアルな恋愛事情〜好きの形はひとつじゃない〜
「........あ、ありがとう」
予想外の言葉に呆気にとられる。
それに涙腺が少し緩む。でも涙は流さない。
モヤモヤしてること、何も言ってないのに、全部わかったようなこと言って........。
そう思うのに、その言葉で少しだけ心が軽くなる自分もいた。分かってくれる人がいた。
別に、私だってわかってる。光輝が彼女できたからって私を蚊帳の外に扱う人じゃないってことは。でも、そう思っててもどうしてか心は軽くならなかった。
自信がなかったんだ。人にそう言って貰えることでやっぱりそうだよねって、そんな人じゃないよねって自信が持てる。
「わかったんなら、いいけど。もう変な態度とるなよ。ほら、勉強しよーぜ。」
心配してきたのかどうかははぐらかされたけど、多分そんなに冷たい人じゃないんだろーなと思えてきた。
「そうだね。勉強しよう。」
なんだか慣れない2人だけの状況だから少し緊張もしたけど、なんだかんだ勉強も一緒にするなんてちゃんと友達やれてるのかな?
そんな私たちの進展に嬉しくなった。