ベタ惚れ副社長が逃がしてくれません!
せっかくの至福の時間なのにため息が出そうになり飲み込む

それにかぶせるようにアップルパイを食べた


「アップルパイ美味しいですよね、俺も好きなんです」


横から声が聞こえてきた

「急にすみません、アップルパイを見ていたら美味しそうで話しかけてしまって」


「い、いえ嫌な事があったので久しぶりに自分へのご褒美に付けたんですが美味しいですよね!」


たまに見る人だったけど話すのは初めてだ

優しそうな人柄が伝わってくる 


「嫌な事、ですか貴方のような素敵な方にも悩みを降り注ぐとは神様は一体何を見ている

のでしょうか良ければ聞かせてもらえませんか?

ため息をこぼすよりは役に立ちますよ』


イケメンはどうしてこうもすらすらと人をた

ぶらかす言葉が出てくるのかと呆れたがここ

で出会ったのも運だと思い話してしまった


「実は朝から恋人だった人に振られた挙句急

な人事異動に巻き込まれ来月からやったこと

もない秘書の仕事をすることになりまし

て、、」


言葉にして改めて理解したが悲惨な1日だ


「そんな災難が貴方にあるのは許容し難い 

仕事の方は僕は何も出来ませんが

あ、恋人だったら僕でどうですか?」


「、、、へ?」

思っていたより間抜けな声が出た


「ですから貴方の新しい恋人に僕はどうですか?

料理は少々苦手ですが基本はできますし掃除

も得意です僕も今は恋人もいませんし浮気も

絶対しません。仕事も安定しているので将来

も安定してます。


どうですが?結構お買い得だと思うんですが」
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