眩しい輝きに惹かれて

 その言葉を聞き目を輝かせる美奈。

 やばい。浩は頭の回転がいい男だ。

 中1の頃から一緒に居てそれは凄い理解してるつもりだ。

 だからこそ、その先の言葉を聞きたくなかった。

 「美奈ちゃん、男装すれば良いんだよ」

 わざとらしく両手を叩く浩。

 まるで名案だとでも言いたげに。

 確かに美奈は中世的な顔をしてるから男装すれば似合うかもしれない。

  でも

  「美奈は女だっ!男の俺たちとじゃ体力が全然違う!それに周りにバレた時はどうするんだっ!?」

  「あれ?健斗はもう事務所が男装した美奈ちゃんを俺らのグループに追加する事は決定事項になってるの?」

  俺の言葉に浩はニヤッと笑う。

  しまった。俺とした事が美奈が5人目に加わる前提で話していた。

  自分でも不覚だと思った。
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