眩しい輝きに惹かれて
「健斗きいて。俺さ、このままじゃ俺たち上には上がれないと思うんだ」
いつも明るい浩が真剣な表情で話す。
普段の浩は基本明るいから少し驚いた。
「俺はbrightをもっと有名にしたい。ここで終わらせるのは嫌だっ!」
「そこで俺は考えたんだ、今のbrightに足りないものは何なんだろうかってな」
「そんで出てきたのが美奈ちゃん、君だ。君の歌声が俺たちbrightのこれからを握っている」
浩のその言葉に嘘はなく一言一言全て真剣だった。
真っ直ぐに美奈を見つめる浩。
浩は何度も美奈の歌を聞いた事がある。
俺の家に何度も遊びに来た事があるからだ。
浩は本気だ。「美奈ちゃんさえ、良ければね」と笑顔で言いながらその瞳の奥は笑ってはいなかった。