眩しい輝きに惹かれて

 「健斗、笑え!本番中だっ!!」

 歌の最中に隣に居た浩が俺の耳元でそっと囁く。

 あ、、やばい。

 今俺どういう顔してたんだ。

 思わず一瞬足が止まるが頑張って軌道修正をする。

 最近こんなんばっかだと思っていたら観客席の1人の少女と目が合った。

 妹の美奈だ。

 アイツ、また!!

 関係者席に座りやがって。

 薄色の茶髪に肩まで伸びた髪。

 そんな彼女が俺の方を真剣な瞳で見つめている。
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