となりの紀田くん-season 2-



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「ってことがあったわけ…って聞いてんのお前?」



「聞いてるって~!あ、梓くんそれ取って!」



「はい、ゆあちゃん」



「ありがと~!あ、ねえ見て!鈴!これめっちゃ可愛くない!?」



「ん?あ、本当だー!」



今は卒業打ち上げパーティー
とやらに連れてこられて
大人数でカラオケに来てる



そんな中で、優亜がしつこく
遅れた理由言え!ってうるさいから
話してやってんのに全然聞いてねーし



「んで、何だっけ紀田?ご飯食べてたら時間忘れてて慌てて飛行機乗ったんだっけ?」



「お前、食べるか喋るかどっちかにしろよ。ほんとメス猿だわマジ無理」



「はぁ!?帰ってきて彼女に言う一言がそれ!?」



「うるせーよ、記憶無くしてたくせに」



「あ、その節はどうもすみません…」



俺がフンっと鼻を鳴らして
腕を組むと優亜はシュンと
項垂れる…



こういうとこ…本当可愛い。
まあ、素直じゃないから
簡単には言ってやらねえけど。



「あ、そういや裕也って大学とか行くの?」



俺が優亜とじゃれてると
ふと思い出したように羽麻が
聞いてきたから



「行くよ」



と短く答える



「へぇ…。てかよくアメリカからこっちの大学受験できたよな。で、どこ?」



「どこって…お前と同じ大学だけど?」



「は?マジ?なんか知り合いいるって嬉しーわ!」



そう言ってニヤニヤし始めた
羽麻に「きも」 と返して



「桜庭は?」



別のヤツに話しかける



「え、俺?俺は優亜と同じ専門学校。俺はゲーム科だけど、優亜は声優科」



「へぇ、優亜お前…声優目指すの?」



「そうだよ、悪い?」



俺が馬鹿にすると思ったのか
ふくれっ面で可愛くない
ことを言ってくる優亜


「俺、まだ何も言ってねーじゃん」



「紀田のことだからぜーったいバカにするもん!」



「はぁ?お前俺のこと何だと思ってるわけ?」



訝しげな顔で優亜をみると
優亜は一瞬考えるような
素振りをして



「勘違い妄想性悪変態男」



スパッと言い切ったーーーーーー。
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