となりの紀田くん-season 2-
「あ、近藤さん!本人の前でそんな小っ恥ずかしいこと言わないでくださいよ!」
後ろから慌てた様子で
小走りしてきた日丸先輩に
「あはは…だって事実じゃん?」
からかうように笑う近藤さん。
40過ぎてるとは思えないくらい
爽やかでダンディな人。
「陽太先輩、私にもゆあちゃんの話よくしますよね~!」
そんな私たちの会話に
割って入ってきたのは
さっき言った同期の
若松 千夏(わかまつ ちなつ)
千夏ちゃん…
よく先輩のこと普通に
名前呼び出来るね…。
私には無理だよ、恐れ多い。
「おい、若松!お前までそーいうこと言わないの!」
そんな千夏ちゃんの言葉に
さらに顔を赤くした日丸先輩は
慌てて千夏ちゃんの口を塞ぐ。
「まあ、とにかく。緊張してると思うけど、あんまり固くならず気楽に楽しんでね?」
横でじゃれ合ってる日丸先輩と
千夏ちゃんをよそに近藤さんは
再びダンディで爽やかな笑顔を
見せると私の肩をポンポンと2回叩いた。