となりの紀田くん-season 2-
「いや、でも監督!彼は素人ですし…」
「なーに言ってんの?彼、有名な大手お菓子メーカーの社長さんで、よくテレビ出てるじゃん。声質も悪くないと思うし、この際四の五の言ってらんないから!」
「は、はい!」
ヒィ!!
監督目が血走ってるよ!!
私は急いでスマホを
取り出すと勢いよく
電話をかけた
『はい、もしもし。どうした優亜?』
「紀田、今特に予定ない?」
『まあ、会議も終わったし、特に急いでやることはないな。で、そんなこと聞いてどうした?』
「なら、今すぐいつものスタジオきて!!急いで!!」
はぁ!?っていう紀田の
声を無視して通話を
強制終了すると
監督は満足そうに
笑っていた…。
この人無茶苦茶だ!!
横暴だ!キャストいじめだ!!
いくらテレビに出てても
声優とはやっぱり違うんだし
さすがに代役は無理だと
思うんだけどな…
まぁ、紀田も承諾するわけないかーーー
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「なるほど、そういうことでしたか。いいです、やりますよ。」
ってするんかーい!!
「ちょ、本気!?」
「は?だって監督困ってんじゃねーか。別にセリフ読むぐらいどうってことねーよ」
どうってことねーよ…
って声優の仕事を
何だと思ってるんだ!