白鳥学園、いきものがかり



場面は変わって、ある教室へ。
三階にある二学年の教室のようだ。


外を釘いるように見る、こげ茶色の髪をしたポンパドール男子。持っているのは双眼鏡。

新入生を凝視中の様子。


「っ…だあああ!いねぇえええ!俺の求める、黒髪ロングで制服アレンジ無しの清楚系女子ぃいい!」


クラスに響く叫び声。

そんな男の頭を丸めた教科書でブッ叩く、金髪オールバックの男がいた。


「いでッ!?」

「絶滅したに決まってんだろ。そんな女。目ぇ覚ませ、(りつ)


その男の言葉で律と言われる男の周りにいた、カラフル頭の不良達が一斉に笑った。男に釣られて「馬鹿だなぁ」と盛り上がっている。


「ッにすんだ!(いつき)!」


「確かにここは私立だが…学校指定の制服がどんな形であれ着れてばいい。髪色、髪型自由な半不良校だ。

俺達みてぇな奴もいるこんな学校に、
そんな女子いるわけ——————…」



金髪男の動きが止まった。目が点状態だ。
律がその視線の先を見る…。


——————雲雀達がいた。


黒髪ロングで制服アレンジ無しで、スカート丈は今時珍しい膝の真ん中。そして…とびきりの美少女。


「い…いたああああ!!!」

「嘘だろ…」



***

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