白鳥学園、いきものがかり



「こんな高額な物、受け取れないよ」



だって私──────。

翔はしょんぼりと顔を竦めた。


「僕のプレゼント嫌いだったの?」

「そういう訳じゃなくて…」


持っていた箱を取られたと思ったら、


「紬ちゃんが要らないって言うなら…ここで壊しちゃった方がいいよねっ。僕使えないし」

「え?か、かける…??」


その小さな箱を振り上げる。

──────ッ!?


「す、すとっぷ!」


投げつけられる前に手を伸ばした。



「う、うれしいよ!凄く嬉しい!ありがとう…!」

「ほんとぉ?えへへ、僕も嬉しぃ~」



ニコッと笑ったのを見て安堵した。
冗談だったのかもしれないけど、流石にそれは…。

と、思ったけど。



「壊さなくて済んだねぇ~!」



もしかして本気だったのかもしれない。
……忘れる事にしよっと。



「紬、俺のも開けてみてくれ」

「先に俺のを開けてみてください。紬」

「だめ。紬、俺の先、見て」

「そ…そんないっぺんに言わないで…!開けるから!」



次から次へと大きめの箱が渡された。



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