白鳥学園、いきものがかり
良かった…喜んでもらえたみたい。
笑顔の翔を見るとこっちも嬉しくなる。
「紬ちゃん、付けて?」
そう言って左耳を見せてくる。
「でも、私誰かに付けた事なんて…、」
「不格好でもいいから付けてみて。おねがぁい」
うう…そんな顔で言われたら。
恐る恐るで小さなそれをつけた。
どう見ても不格好な付け方だった。
翔は自分のスマホのカメラを起動し、そこで嬉しそうにニマニマ。
…付け直さないのかな。
不格好なはずなのに。
「紬ちゃん、僕も着けてあげる」
「え?」
軽く私の髪に触れ、花のヘアピンが付けられる。
「うん…すごく似合ってる。かわいい」