白鳥学園、いきものがかり
や…やったぁ!
初の夜更かしだ…!
「良かったねぇ、紬ちゃん。僕も一緒に夜更かししていい?」
うん!っと大きく頷いた。
「っ、待ってください」
そう言ったのは実くんだった。
「明日も学校なんですよ?響いたらどうするんです?今すぐ寝かせるべき…」
「いいのよ。
昼間だって具合悪くなったりして、薬飲んで寝て…そんな日々よ?
そんなの可哀想だわ。紬はとてもいい子だけど、少しぐらいなら悪い子になってもいいものよ。
でも実くんは帰った方がいいわね。家まで遠い事だし…先生が遅刻なんて駄目よ!生徒の鏡じゃないと!」
実くんは「大丈夫だ」と言っているが、ママはずっと背中を押していた。
「ッ…紬!」
観念した実くんは部屋を出る前に叫ぶ。
「早く寝ろ。それから狐塚から離れ…」
「紬ちゃん、新曲見せてあげる~!」
バタン、と翔がドアを閉めた。
最後に何か言ってたような気がしたけど、うまく聞き取れなかった。