白鳥学園、いきものがかり
「ちゃんと出来て偉い子だね。紬ちゃん」
こめかみにキスされた。力の抜けた体を抱き寄せられる。
「…っ、か、けるのばかぁ」
胸板をペチペチ叩くが力が無い。
さっきので全部使った感じだった。
「紬ちゃんが我慢するとこ、可愛いかったぁ」
「…っ、かけ、!」
「シー…また叔母さん来ちゃうよ?」
あ…そっか。
口を紡ぐ。
「あはっ……早く俺のになんねーかなぁ…」
「かける?」
なんて言ったのかな。
聞こえづらくて…。
「紬ちゃんが可愛いって話だよ~?」
もう一度こめかみにキスをされた。抱えられたままベッドに寝かせられ、布団を首まで掛けられる。
「おやすみなさい。紬ちゃん」
「おやすみ、翔」
二コリと笑う翔が額にキスをして、窓から飛び出した。
白い羽根が部屋に残る。
翔の匂いも残ってる。
ふふ…いい夢見れそう。
きっと翔の出てくる夢。
ゆっくりと目を閉じた。