白鳥学園、いきものがかり
遠くなる笑い声を聞き、ホッとする。
だってあの人達の言う五人の名前…。
「なんだあの女。目腐ってんのか?」
「その牛乳瓶じゃぶっさいくだもんねぇ~。紘くん似合ってる~!」
「煩い。目立つじゃないですか、馬鹿共のせいで」
——————本人たちで合ってるの。
俳優、タレント、モデル、アイドル。
大人気の五人は私の幼なじみ。
綺麗な顔をあえてここまで隠すのはその為だった。
…私がここに居ていいのかな。
取柄なんて無い。常に病院のお世話になってるような私が…五人の邪魔になってないのかな。
「ッ…!」
突然くらっとした。
継続的な痛みが頭の中でしてる。
「紬?」
傑の額と私の額がぴったっとくっついた。
熱を計ってくれているみたいだ。
「顔色悪いな、薬は?飲んだか?」
ちゃんと飲んだよ。
朝決められた薬、五錠も飲んだ。
…もしかして長時間立ち過ぎていたから?
こんなに長く立ってた事無かったから。