冷徹上司の、甘い秘密。



「……これは、どういう意味のキス、ですか……」



 初めて聞いたキスの意図は。



「……言わなきゃわかんない?」


「……はい」


「……意味も何も、好きな奴にキスして何が悪い」



 顔を真っ赤に染めながらもぶっきらぼうにそう言った課長。それは私が欲しくてたまらない答えで。



「えっ……それって」



 その先は言わせてもらえず、再び降り注ぐ甘いキスに身を捩る。


 お互いの呼吸が混ざり合い、その細長い指が背中から腰のラインを何度もなぞる。



「──いいから、黙って」



 次々と襲ってくる甘い刺激に、私の目からは嬉しさから涙が一筋流れて。それを隠すように目を閉じて身を委ねた。

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