冷徹上司の、甘い秘密。
「金山?どうかした?」
「───いや、何でもない」
首を横に振って笑うと、相田は安心したようにまた食べ進める。
それを確認して、私はスマホで文字を打ち込み始めた。
"わかった。明後日でもいいかな?"
送信のボタンをタップして、一息つく。
明後日は水曜日。うちの会社は水曜日はノー残業デーと決められている。
まぁ、その分毎週月曜と火曜は大体残業になってしまうのだが。
そしてスマホを鞄に戻そうと思った時に、ブルっとマナーモードが震えた。
"わかった。じゃあ明日の夜にまた連絡する"
"うん、わかった"
そう返事をして、スマホをそっと抱きしめる。
───何だろう。この時、凄く嫌な予感がしたんだ。