冷徹上司の、甘い秘密。



「……課長」



 再び布団の中から顔を出すと、課長はこちらを振り向く。



「寝れません」


「子どもか」


「失礼な」



 馬鹿にされたのが悔しくて、勢いよく布団の中に潜り込む。こういうところが子どもみたいだと言われる所以か。



 でも、緊張がほぐれたような気がした。



「……おやすみなさい」



 一応声をかけるとまた振り向いてくれて。



「……おやすみ」



 そう微笑んでくれる。


 課長が最近私には表情を緩めてくれるのがなんだか嬉しかった。

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