ちゅ、
以前参加したのは日曜の18時からだった
今回は土曜の15時から
参加費は同じ500円
今回の婚活はオタクであることが条件の「オタコン」
話しやすい人がいればいいなと思った
50人ずつくらいが参加して、前回は立食だったが、今回は席について、男性が席移動するシステムだった
全部で20組以上はいそうな座席で、一次会で話せたのは5〜6組
その中から私の話を積極的に聞いてくれた人を三人選んでマッチングカードを出した
正直、今回はハズレかなと思いながら、前回よりも断然手応えを感じた
マッチングは三人とも成立していた
相手を落とすゲームみたいでおもしろささえ感じた
他の子が静かで大人しい子ばかりだったから、よく喋る私が目立っただけだと今ならわかる
二次会のカラオケはマッチング一位だった人とずっと一緒にいた
でもやっぱり、面白みのない人だった
カラオケの席で反対側の隣に座った人がイケメンで、すぐに連絡先を交換した
三次会の居酒屋で、もう一人マッチングした人が廊下で休んでて、私から話しかけた
適当に「嬉しかったです」と言って、連絡先を交換する
居酒屋ではカラオケで隣になったイケメンと、そのイケメンと一次会が同じ席だったガタイのいい男とずっとしゃべってた
ガタイのいい男は身長183cmで
服のサイズは3XL
受け口で下唇がぷっくりしてて笑顔が特徴的
垂れ目で左利きで鼻筋が綺麗
ガタイがいいのに威圧感がない
彼が私の運命の人、碧くん
碧くんは私の話に的確にツッコミを入れてくれて、話していて楽しかった
「私、料理ができなくて」
「俺料理好きで飲食店で働いてたし、栄養士の資格も持ってるから料理なら俺がやるよ」
碧くんから具体的で積極的なアピールを受けて、素直にキュンとした
運命的な出会いをするとビビッとくるなんて言うけど、まさに碧くんとの出会いがそうだった
ほとんど何も知らないのに、1〜2時間話しただけで、私はきっとこの人と結婚するんだろうなと思った
三次会がお開きになって、時間は22時
開催場所が家から電車で20分ほどのところだから終電はまだ数時間先
みんなが帰る空気の中、私が「もう一軒行きたい」と言った
それに乗ったのがマッチング一位の人とイケメンと碧くんと、男女各一名だった
私は正直、開催場所から遠いところに住んでる碧くんが来れるかの確認をしたかっただけなのだが、まあいいやと六人で駅の近くの居酒屋に移動した
碧くんの終電の時間を聞いて、じゃあ一時間くらいで帰ろうか、となった
絶対に終電を逃したくない碧くんに「朝になれば電車は動くから」と冗談半分で言い続けていた男女がしつこくて
「そういう無責任なこと言わない方がいいと思う」と声だけは笑いながら注意した
席についてからずっと、話してるのは私と碧くんだけで、あとは空気だった
終電なんてないと言っていた二人も飲んだのは烏龍茶
口だけか、と少々イラっとする
しっかり飲んでしっかり喋って、帰りの時間になる
碧くんとイケメンと、月末に三人で飲む約束をして店を出た
駅の近くまで来たところで「ごめん、終電間に合わないから走るわ」と碧くんが走って帰ってしまった
私はイケメンと最寄駅が2つ違い
マッチング一位の人はベロベロに酔っていて、駅まで私が手を引いて歩いた
電車に乗ってイケメンと話しながらやっぱり物足りなさを感じる
私は碧くんに惹かれてる
家に帰って、碧くんに終電に間に合ったかの確認をした
碧くんは最後走ったおかげでギリギリ間に合ったと返事がきた
そのあと少しやりとりをして「おやすみ」と送って眠りについた