性悪なヤツらの取り扱い方を教えてください。
どんな理由にしろ
普通、昔の女を家に連れ込む?
そもそも家に訪ねてくる?
それも未だに連絡を登録しているなんて…呼び捨てで。
「これは何かあるな。
元サヤに戻ったとか…」
まるで探偵のような推理をしている傍ら
氷彗は冷静だった。
「どうしてそんなに
あの2人が気になるの?」
「え…」
「壱琉に彼女がいたって
それほど興味が湧く話?」
「それは…」
確かに彼の言う通りだ。
壱琉に彼女がいたところで私には関係ない事。
面白半分で興味を持ったけど
だから何?って話。
それなのにどうして私は
気になったんだろ……――――
彼女とは30分ほど話をし
玄関で見送った壱琉。
「さっきからずっと何だ」
ドアの隙間から見ていた私達の方に顔を向け
溜め息混じりにジロリと睨まれた。
バ、バレていたッッ!?
そして怒られるッ!?
「ねぇ氷彗。
私達のことアイツにバレていたみた・・・・ぃ」
言いながら隣にいる《《であろう》》彼に顔を向けたのだが。
「って、いなくなってる!?」
ついさっきまでいたはずの頼みの綱は
いつの間にか姿を消していて。
仕方なく観念した私は1人
おずおずとドアを開けた。
「いつから気付いていたんでしょうか…」
「最初っからだ。
ったく、覗き見するならもっと上手くやれ。
わかりやすいんだよ」
まさかのアドバイス。