性悪なヤツらの取り扱い方を教えてください。
こんな時に
よりによって月影さんの連絡先すら聞いていない事も今知って
まさかの氷彗の車のナンバーも控えていないという自身の甘さに
情けなく思う。
車種は…コンパクトカー?色は…白?
そんなの右見ても左見ても同じような車ばかりで
特徴なんて他にない。
「ま、参ったな…」
ひとまず”見つかりやすいであろう”大通りまで歩いてきたけど
まわりを見回しても、1人でいるのは大概が待ち合わせ。
その中で私は独り、不審者みたいにウロウロ。
この歳で迷子って…情けなさすぎる。
それにしても1人で待っているのは女性ばかり。
ここは友達との待ち合わせ場所に使われやすいんだろうと考え
私も同じようにここで待機してみる事に。
タクシーを呼んだ方がいいかな。
でも行き違いになっても行けないし…とか
街路樹下のベンチに腰掛けスマホ片手に考えていると
そうこうしているうちに
空は陽が傾き始めてきた。
「やっぱりタクシーにするしかないか…」
この辺りならすぐに捕まえられそうだなと
ベンチから立ち上がった、ちょうどその時
私と向かい合う方向で少し離れた先にいる男2人と目が合った。
ニヤリとアイコンタクトしながらこちらに近付いてくる男達に
何か嫌な予感を感じる。
「ねぇ、キミ1人?」
「俺達と遊ばない?」
的中してしまった。