性悪なヤツらの取り扱い方を教えてください。
頭の中は
”【警告】貞操・危険、危険!!”
ってサイレンが鳴り響いている。
たった1枚のタオル越しに
膝裏と背中に感じる彼の手の温もり。
前だけは見られちゃマズイと
ギュッとタオルを握りしめて必死に隠すと
壱琉はそれに対してフッと笑い…
「見ねぇよ。
アンタの体に興味もねーし
これくらいで勃つようなガキじゃないんで。」
直球ストレートな言葉の槍が降ってくる。
見事に刺さったよ。
グサッと、えぐられるように。
抱き抱えられたまま
連れて行かれた先はリビングのソファ。
投げるように…ではなく
優しく、ゆっくりと座らせてくれた。
片足ついて座る彼と目線が同じになり
自然と目が合い…
思わずドキッとしてしまった。
違う違う。
この”ドキッ”は錯覚よ。
こんなギャップがあったなんて知らなかったから。
こんな悪魔みたいな性悪男に…
「足。」
「へ?」
「怪我しているところを見せろって言ってるんだ」
「あ、はい…」
頭の中の葛藤をかき消されてしまい
大人しく素直に言う事を聞いてしまった。
「腫れてるな…
折れてんのか捻挫なのか
明日、病院で診てもらえ。
それまで湿布でも貼っておけ」
「あ、はい…」
私の右足首を見ながら言う彼に
優しいんだか適当なんだか唖然としていると…。
突然、顔を上げて私に言う。