悪役幼女だったはずが、最強パパに溺愛されています!
まるでナタリアの存在そのものを拒絶しているような目つきに、ナタリアは身震いした。
(どうしよう、嫌われてしまったのかも……)
ナタリアは秘密の外出に夢中になり、浮かれていた自分を反省した。
それから初心を忘れ、彼をおざなりにしていたことも。
このままでは外国で暮らす許可を貰うどころか、嫌われてアリスに出会う前に投獄されてしまうかもしれない。
最悪だが、もうすでにあとの祭りである。
「ごめんなさい、お父様……」
震え声で謝っても、リシュタルトの表情が変わることはなかった。
「夢中になるほどここが楽しいのか? いつもここで何をしていた?」
「それは……」
将来獣操師になって北大陸に住むために、イサクから話を聞いていたとは言い出せない。
この調子だと、獣操師になるなど言語道断と一蹴されるに違いない。事態はより悪化してしまう。
唇を引き結ぶナタリアを、リシュタルトは抑圧的な目で見降ろしている。
「言えないか。なら、こいつを殺すしかないな」
突然、リシュタルトがギルの胸倉を掴んだ。
ギルもリシュタルトに負けず長身だが、彼の身体が一瞬浮くほどの勢いだった。
「幼いお前がひとりで計画を練って城を抜け出すことなど不可能だ。どうせこの家庭教師の入れ知恵だろう」
(どうしよう、嫌われてしまったのかも……)
ナタリアは秘密の外出に夢中になり、浮かれていた自分を反省した。
それから初心を忘れ、彼をおざなりにしていたことも。
このままでは外国で暮らす許可を貰うどころか、嫌われてアリスに出会う前に投獄されてしまうかもしれない。
最悪だが、もうすでにあとの祭りである。
「ごめんなさい、お父様……」
震え声で謝っても、リシュタルトの表情が変わることはなかった。
「夢中になるほどここが楽しいのか? いつもここで何をしていた?」
「それは……」
将来獣操師になって北大陸に住むために、イサクから話を聞いていたとは言い出せない。
この調子だと、獣操師になるなど言語道断と一蹴されるに違いない。事態はより悪化してしまう。
唇を引き結ぶナタリアを、リシュタルトは抑圧的な目で見降ろしている。
「言えないか。なら、こいつを殺すしかないな」
突然、リシュタルトがギルの胸倉を掴んだ。
ギルもリシュタルトに負けず長身だが、彼の身体が一瞬浮くほどの勢いだった。
「幼いお前がひとりで計画を練って城を抜け出すことなど不可能だ。どうせこの家庭教師の入れ知恵だろう」