悪役幼女だったはずが、最強パパに溺愛されています!
夕食を終え、就寝の時間になると、ドロテとアビーは自分たちの寝所に戻っていった。
入れ替わるようにして、リシュタルトが部屋にやってくる。
日々政務に追われている彼は、今の今まで仕事に没頭していたようだ。
部屋に入ったはいいものの、彼はナタリアの方を見ようとはせず、所在なく視線をさ迷わせていた。
考えてみたら、彼とはまだしっかり話をしたことはない。
ようやくのことで、彼が口を開いた。
「この部屋は気に入ったか」
「はい。すごくかわいくて大好きです」
湯浴みを終え、アビーとドロタに真っ白なネグリジェに着替えさせてもらったナタリアは、ベッドに腰かけニコニコしながら言った。
「そうか」とリシュタルトがほんの少し語調を緩める。
「ところで、お前はいくつになった?」
「三歳です」
「そうか」
考え込むようにそれきりリシュタルトが黙ってしまったので、ナタリアは困り果てた。
とても口下手な人らしい。子供の扱いにも極端に慣れていないようだ。
(よし、行動あるのみ。ただ待っていただけでは何も始まらないわ)
ナタリアはぴょんとベッドから飛び降りると、トコトコト入り口付近に佇んだままのリシュタルトのもとまで歩んでいった。
「――なんだ?」
キラキラとした目で見上げるとリシュタルトは怯んだように一歩退いた。
ナタリアは彼の長い脚にぎゅっと抱き着く。
「お父さま。抱っこしてください」
入れ替わるようにして、リシュタルトが部屋にやってくる。
日々政務に追われている彼は、今の今まで仕事に没頭していたようだ。
部屋に入ったはいいものの、彼はナタリアの方を見ようとはせず、所在なく視線をさ迷わせていた。
考えてみたら、彼とはまだしっかり話をしたことはない。
ようやくのことで、彼が口を開いた。
「この部屋は気に入ったか」
「はい。すごくかわいくて大好きです」
湯浴みを終え、アビーとドロタに真っ白なネグリジェに着替えさせてもらったナタリアは、ベッドに腰かけニコニコしながら言った。
「そうか」とリシュタルトがほんの少し語調を緩める。
「ところで、お前はいくつになった?」
「三歳です」
「そうか」
考え込むようにそれきりリシュタルトが黙ってしまったので、ナタリアは困り果てた。
とても口下手な人らしい。子供の扱いにも極端に慣れていないようだ。
(よし、行動あるのみ。ただ待っていただけでは何も始まらないわ)
ナタリアはぴょんとベッドから飛び降りると、トコトコト入り口付近に佇んだままのリシュタルトのもとまで歩んでいった。
「――なんだ?」
キラキラとした目で見上げるとリシュタルトは怯んだように一歩退いた。
ナタリアは彼の長い脚にぎゅっと抱き着く。
「お父さま。抱っこしてください」