溺愛まみれの子づくり婚~独占欲強めな御曹司のお相手、謹んでお受けいたします~
『ああ、構わない。後で詳細をメールしておいてくれ』
将来的に父のポジションを目指している俺は、営業部長としての管理業務のほかに、次期社長としての仕事がこうして舞い込むこともしばしばだ。
せっかくだから、福岡で新たな人脈を築き、実りある出張にしてこよう。レストランで父に依頼されたその時は、そんなふうにポジティブに受け止めていたのだが。
「二泊三日……」
悠里は約七日間で生理が終わると言っていた。最短で抱けるとしたら、翌日の土曜日。
しかし、その日の朝から俺は博多に出かけ、向こうに二泊する。月曜も、どんなに早く帰って来たって悠里は十八時まで会社だ。
つまりその日の夜まで、悠里に触れられないということか……。そこまで思い至ると、思わず深いため息がこぼれた。
恋人のいなかったここ十年で、性欲などすっかり枯れたと思っていたのに。悠里に恋をしてから、一気に欲深い男になってしまったらしい。
これから一週間と数日……毎晩、修行僧のような心持ちで過ごすしかないな。
煩悩退散、と心の内で呟き、俺はシャワーを浴びるため部屋を出た。