溺愛まみれの子づくり婚~独占欲強めな御曹司のお相手、謹んでお受けいたします~
「悠里」
「はい……」
維心さんに、こんな熱い眼差しで見つめられるのも久しぶり。
じりじりと胸の奥が疼いて、自分が彼に飢えていたことを思い知らされる。
絡ませた視線だけでどんどん昂っていく自分を感じていると、維心さんがたまらなくなったように身を屈め、素早く私の唇を奪った。
軽く触れて、一度離して。やっぱり足りないというようにまた唇を重ね、濡れた舌を絡ませる。
呼吸が乱れていき足元がおぼつかなくなると、手首を掴まれたまま背中から壁に追い詰められ、私は逃げ場を失った。
維心さんは服の上から私の体のラインをなぞり、口を開く。
「出張中、きみのことばかり考えていた。声が聴きたい、顔が見たい、キスをしたい。キスをしながら、きみの体を蕩かして……めちゃくちゃに貪りたいって」
余裕のない声音、鋭く細められた目。維心さんの理性が、今にもはじけ飛びそうなのが伝わってくる。
今夜こそは告白を、と思っていたけれど、今気持ちを明かしたら、これまでと同じ、ムード作りのためだけの言葉と捉われかねない。
獣と化した彼の空腹が収まってから、ゆっくり伝えるほうがよさそうだ。
あなたが好きですって。大好きですって。