溺愛まみれの子づくり婚~独占欲強めな御曹司のお相手、謹んでお受けいたします~
大好きな旦那様
維心さんの運転で病院に到着し診察を受けると、私は即入院を言い渡された。
赤ちゃんに今のところ問題はないそうだが、本来出産の時にしか開かない赤ちゃんの通り道、子宮口が、五センチも開いてしまっているそうだ。
原因は不明で、体質的なものではないかと先生は言っていた。
このまま放っておくと、体の器官がきちんと発達する前に赤ちゃんが生まれてきてしまい、命の危険がある。
無事に生まれたとしても私の週数では肺の成長も未熟で、NICU(新生児集中治療室)で人工呼吸器をつけなければならなくなる場合がある、と説明された。
それを防ぐためには、とにかく赤ちゃんをお腹の中にとどめておくため、絶対安静。
トイレ以外はベッドで横になり、子宮の収縮を抑制する薬を二十四時間、点滴で打つことになった。
少なくとも、赤ちゃんが生まれても問題ない三十七週までは入院しなければならず、会社もこのまま産休に入ることに。
維心さんの計らいで豪華な特別個室が用意されたけれど、ひとりの病室で横になっているだけの一日は長い。
そんな中、入院してすぐにお見舞いに駆けつけてくれたのは、維心さんのお母様だった。