もっと蜜溺愛婚 ~冷徹御曹司は努力家妻への溺愛を止められない~
そう……明日はとうとう私の誕生日、柚瑠木さんと約束していた二人で過ごす日なのです。
ではこれは柚瑠木さんからの私への誕生日プレゼント? ですが誕生日は明日ですし、二人で過ごすのならその時に渡すのが一番のはず。
では、このヘアーアクセサリーをここに置いた意味とは……
「もしかして、明日のデートにつけて欲しいという事なのでしょうか?」
そう思って柚瑠木さんが置いてくれたのだとすれば? 途端にほわっと胸が暖かくなるのを感じます、もちろん嬉しさで。
こうやって柚瑠木さんが私に何かを望んでくれる度に、彼は私に甘えてくれてるのだと。私だけが彼に甘えて欲しいと言われた時とは違うんです。
「ああ、でもこれはどちらを付けていけばいいのでしょう?」
ピンクの花は丸く可愛らしいデザインで、私のお気に入りのワンピースに合いそうです。ですがブルーの髪飾りは少し大人びた雰囲気でした。
普段だったら迷わずにピンクを選んだのですが、今日はとても悩んでしまって……
私はヘアアクセをスマホのカメラで写すと、香津美さんへとメッセージを送りました。彼女に少しだけアドバイスを貰えたらと思って。
結局……その日たまたま有休をとっていた香津美さんから、色々なテナントに連れ回されることになってしまったのですけれど。