もっと蜜溺愛婚 ~冷徹御曹司は努力家妻への溺愛を止められない~
「月菜さんが部屋のドアをあけて?」
柚瑠木さんは自分が手が塞がってるからと、私に部屋の扉を開けさせました。今さっき器用にカードキーを使っていたのに、こんな風に私が恥ずかしがるの楽しむなんて狡いです。
ドアを開けると柚瑠木さんは私を抱いたまま、部屋の中をゆっくり見る暇もなく奥のベッドへ。そのまま柔らかなベッドの上へ降ろされると、バッグを奪われ履いていたサンダルも脱がされて……
驚いて柚瑠木さんを見上げると、そのまま優しいキスを何度も浴びせられてしまいました。いつの間にか私の服に手をかけていた柚瑠木さんに、私は慌てて待ったをかけます。
「柚瑠木さん、シャワー! せめてシャワーを」
さすがの私でも今の柚瑠木さんを見れば、彼が私を望んでくれていることくらい分かります。ですが今日は動植物園でたくさん歩き、動物とだって触れ合ったりもしたんです。
それに……今日は私の誕生日だから、ちゃんと綺麗な自分を見て欲しい。
「でも我慢出来そうにない。月菜さん、一緒に入ってくれませんか?」
「い、一緒に?」
柚瑠木さんは本当に切羽詰まったような、熱のこもった目で私を見てくるんです。こんなにも真っ直ぐに求められては嫌とは言えるわけも無くて……
「お願い、月菜さん」
「うう、やっぱり柚瑠木さんは狡いです……」
結局……柚瑠木さんのおねだりを断ることは出来ず、また彼に抱きかかえられてバスルームへと運ばれることになったのでした。