無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!
「よろしく」
小さく返してきた。
何で、赤いんだろう……?
熱でもあるのかな……?
不思議に思った私だけど、特に聞きはせずその場を過ごした。
――キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴って、休み時間に。
その途端、私はクラスメイトに囲まれてしまった。
「ねぇ、白嶺さんって彼氏いる!?」
「この後、俺とお茶しない?」
「はあま!?お前なんかとお茶するはずないだろ!俺としようぜ!」
「ねぇ、白嶺さんってフランスから留学してきたんだよね?」
「フランス語話せるの?」
「特技とかは?」
大勢の人が一気に言ったから、何言ったのか聞き取れない。
うーん、困るな……
「ええっと……」
「白嶺さんが困ってるよ?」
救世主だ……!
そう言ってくれた人を見ると、顔が整ってるイケメンさんだった。
綺麗な黒髪で、スタイルも良さそう。
とにかく、モテそうな人。
その人を見ながらそんなことを思っていると……
「ごめんね、白嶺さん。困らせちゃって」
「あ、ううん。大丈夫だよ。編入生の私が物珍しいんだよね」
きっと、私はクラスメイトの人にとって好奇心の対象になってるんだ。