無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!
story*3
モヤモヤの原因
【由妃side】
長い夏休みはとっくに終わって、一気に学校生活に戻った。
夏休みボケはさすがにしてないけど……
家族と夏休みの間ずっといたから、寂しいなって思う。
でも、幸ちゃん達に会えるのは嬉しいし、話せるのも楽しい。
今は複雑に気持ちだった。
「そういえば、由妃って妹がいるのよね?」
幸ちゃんや莉里ちゃんとお弁当を食べていた中、ふと思いついたように聞かれた質問。
「うん、いるよ」
亜妃のことを思い浮かべてやっぱり寂しく思いながら頷いた。
……そういえば、亜妃って私が寮生活に戻る時、つまり始業式の日に寂しいのか泣いてたよね。
私ももらい泣きしそうになったっけ。
「由妃に妹だから、相当可愛いんでしょうね」
「うんうん、私もそう思う!見てみたいなー」
私の妹だからって言葉には疑問だけど、それは事実。
亜妃は本当に可愛いんだよね。
姉妹なのに、私と全然似てない。
「写真持ってるよ。見る?」
「見たいわ!」
「見る見るー!」
幸ちゃん達の言葉を聞いて、スマホを取り出した。
私は写真をそんなに撮らないタイプで、ほとんどが友達との写真だったり、亜妃の写真だった。